2014/03/25

定期予防接種間隔上限廃止

静かに平成26年3月24日厚労省令が発令?公布?された(平成26年4月1日から施行)。この表現でいいのかしらないけど、とにかく変わる。と、小児感染症学会からのお知らせメールで知った。

その省令とは、まだどこにあるか知らないのでメールに添付されていたPDFを画像にして以下に貼り付けてみた。
厚生労働省令第22号
なんだか具体的にどうなるのかわからないので、予防接種実施規則と照らし合わせてみた。
予防接種実施規則はこちらから読める。

では、ひとつひとつあたってみよう。大臣が誰かは興味がないので、本文をあたる。
(宝樹の目が怪しいので、各自自分で確認してくださいね)
  • 第九条第一項中「から五十六日まで」を「以上」に改め、同条第八項を削る。

    第九条
      ジフテリア又は破傷風の第一期の予防接種の初回接種は、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン又は沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンを二十日から五十六日まで 以上間隔をおいて三回皮下に注射するか、又は、沈降ジフテリア破傷風混合トキソイドを二十日から五十六日まで以上の間隔をおいて二回皮下に注射するものとし、、
      前各項の規定に基づき第一項に規定する間隔をおいている間に、明らかな発熱を呈していること又は急性の疾患にかかっていること等のやむを得ない事情により、予防接種を受けることができなかった者については、当該者が予防接種法施行令 (昭和二十三年政令第百九十七号。以下「令」という。)第一条の二 の表ジフテリア若しくは破傷風の項の予防接種の対象者欄第一号 に規定するもの又は百日せき若しくは急性灰白髄炎の予防接種の対象者であって当該事由が消滅した後速やかに接種したときは、前各項の規定による第一項に規定する間隔をおいたものとみなす。

    「宝樹のコメント DPT初回接種は20日以上の間隔あけて接種する(従来56日までとされた上限が撤廃されたので、なんらかの理由で70日でもよい。1年忘れていあたけどいいのか?いい~~んです!:ワクチンは回数が大事)」

  • 日本脳炎。第十四条第一項中「から二十八日まで」を「以上」に改め、同項ただし書中「あつては」を「あっては」に改め、同条第二項中「おおむね一年を経過した時期に」を「六月以上の間隔ををおいて」に改め、同条第三項を削る。

    第十四条
      日本脳炎の第一期の予防接種の初回接種は、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンを六日から二十八日まで 以上間隔をおいて二回皮下に注射するものとし、接種量は、毎回〇・五ミリリットルとする。ただし、接種量は、三歳未満の者にあつては あっては〇・二五ミリリットルとする。

     
     日本脳炎の第一期の予防接種の追加接種は、第一期予防接種の初回接種終了後おおむね一年を経過した時期に六ヶ月以上の間隔をおいて乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンを一回皮下に注射するものとし、接種量は、〇・五ミリリットルとする。ただし、接種量は、三歳未満の者にあっては〇・二五ミリリットルとする。

      前二項の規定に基づき接種の間隔をおいている間に、明らかな発熱を呈していること又は急性の疾患にかかっていること等のやむを得ない事情により、予防接種を受けることができなかった者については、当該者が令第一条の二 の表日本脳炎の項の予防接種の対象者の欄第一号 に規定する者であって当該事由が消滅した後速やかに接種したときは、前二項の規定による接種の間隔をおいたものとみなす。

    「宝樹のコメント:おおむね、という曖昧な表現で混乱した。でも上限を決めると、その期限を超えると定期接種にならない、という問題が生ずる。いつまで、というと、その時までに受けないと効果がないと思われがちだが、気づいたときにとにかく回数接種すればいい。」
  • Hibワクチン
    第十七条第一項の初回接種の開始時に、、、、表で書きにくい、改正された部分を書き出す。
    方法の部分を
    生後十二月に至るまでの間に乾燥ヘモフィルスb型ワクチンを二十七日(医師が必要と認めるときは、二十日)から五十六日まで以上の間隔をおいて三回皮下に注射するものとし、接種量は、毎回〇・五ミリリットルとする。

      Hib感染症の予防接種の追加接種は、初回接種の開始時に生後二月から生後十二月に至るまでの間にあった者に対し、前項の初回接種終了後七月から十三月まで以上の間隔をおいて、乾燥ヘモフィルスb型ワクチンを一回皮下に注射するものとし、接種量は、〇・五ミリリットルとする。ただし、初回接種の開始時に生後二月から生後十二月に至るまでの間にあった者が、前項の初回接種を終了せずに生後十二月を超えた場合は、前項の初回接種に係る最後の注射終了後二十七日(医師が必要と認めるときは、二十日)以上の間隔をおいて、乾燥ヘモフィルスb型ワクチンを一回皮下に注射するものとし、接種量は、
    〇・五ミリリットルとする。

      前二項の規定に基づき前二項に規定する間隔をおいている間に、明らかな発熱を呈していること又は急性の疾患にかかっていること等のやむを得ない事情により、予防接種を受けることができなかった者については、当該者が令第一条の二第一項 の表Hib感染症の項の下欄に掲げる者であって当該事由が消滅した後速やかに接種したときは、前二項の規定による接種の間隔をおいたものとみなす。
      第一条の二第二項 に規定するところにより、Hib感染症の予防接種を受けることができなかったと認められ、Hib感染症に係る法第五条第一項 の政令で定める者とされた者については、初回接種の開始時に生後十二月に至った日の翌日から生後六十月に至るまでの間にある者とみなし、第一項の規定を適用する。

    「宝樹の感想:ヘモフィルスb型ワクチンって正確ではない。インフルエンザ菌b型、あるいはヘモフィルスb型桿菌、ヘモフィルスインフルエンザb型菌という。もっともインフルエンザの文言があいると紛らわしいからインフルエンザの文字列を省いた。そんなレベルです」
  • 小児の肺炎球菌感染症
    第十八条第一項の表初回接種の開始時に生後二月から生後七月に至るまでの間にある者の項中「生後十二月」を「生後二十四月」に改め、同項方法欄に次のただし書きを加える。ただし、生後十二月を超えて第二回目の注射を行った場合は、第三回目の注射を行わないものとする

    初回接種の開始時に生後七月に至った日の翌日から生後十三月十二月
    に至るまでの間にある者:生後十二月生後二十四月に至るまでの間に、沈降十三価肺炎球菌結合型ワクチンを二十七日以上の間隔をおいて三回皮下に注射するものとし、接種量は、毎回〇・五ミリリットルとする。

  • 第十九条第一項中「から二月半まで」を「以上」に、「から十二月まで」を「以上かつ二回目の注射から二月半以上」に改め、同条第二項を削る。

    第十九条  ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種の初回接種は、組換え沈降二価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンを一月から二月半まで以上の間隔をおいて二回筋肉内に注射した後、一回目の注射から五月から十二月まで以上かつ二回目の注射から二月半以上の間隔をおいて一回筋肉内に注射するか、又は、組換え沈降四価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチンを一月以上の間隔をおいて二回筋肉内に注射した後、三月以上の間隔をおいて一回筋肉内に注射するものとし、接種量は、毎回〇・五ミリリットルとする。
      前項の規定に基づき同項に規定する間隔をおいている間に、明らかな発熱を呈していること又は急性の疾患にかかっていること等のやむを得ない事情により、予防接種を受けることができなかった者については、当該者が令第一条の二第一項 の表ヒトパピローマウイルス感染症の項の下欄に掲げる者であって当該事由が消滅した後速やかに接種したときは、前項の規定による接種の間隔をおいたものとみなす。

    以上の他に附則についてありますが、これは本文をあたってください。

    実際に接種する医師も受ける患者もとてもワクチンを受けやすくなったと思う。もっとも渋谷区ではもともとこういう対応だったけど、そうではなく、医学的理由ではない法律の文言のおかげで定期接種を無料でできない地域など、医師のMLでは話題になっていた。全国統一された、どこで生まれても、どこで育ってもワクチンを受ける機会が失われることのないような、優しい予防接種法運用を望みます。

    次は、自治体の壁を超えて欲しい。里帰り分娩で、現住所とワクチンを受ける住所が違うと、とても面倒で、中には保護者に費用負担が生ずることがある。いまどき、若い夫婦が二人だけでお産に望むことは無理でしょう。むしろ里帰りが多い。そんな赤ちゃんにも産まれたところで全国統一のワクチンが受けられることを強く希望します。

    社会的弱者である赤ちゃん、若い夫婦に過度な負荷をかける日本がG7の中に居るのが信じられない。ぜひ、全国でワクチン接種可能な方法を作って欲しい。こんなに難しい文言の文章を作れる集団にできないことはないでしょう。

    でも、間違いはあるもので、「あつては」を「あっては」に改めた。ね、改めるに憚ることなかれです(笑)

    以上、わかる人にはわかる予防接種間隔上限廃止の省令でした。疲れた




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