2015/05/10

海外留学、サマーキャンプの予防接種

海外留学、サマーキャンプなどで、日本とは違う予防接種、回数を要求されます。

数が多いと間に合わないこともあります。早めに対応しましょう。

日本の定期予防接種、つまり、地元自治体で無料でできるものを全て接種しても、足りないことがあります。ありますというより足りません。

よくある足りないワクチンは以下の通りです。

1. B型肝炎
平成28年度から、0歳児に定期接種になると言われてます。
渋谷区など幾つかの自治体では既に無料接種初めてます。

2. ポリオ
平成24年8月までは、経口生ポリオワクチン(OPV)2回接種でした。しかし、OPVはワクチンで麻痺を起こしたり、そのワクチンウィルスが地域で広がりポリオを起こすなど、問題があり、2012年9月から不活化ポリオワクチンを4回接種になりました。この変更に至る経過はこちらをご覧ください。
海外の先進国はポリオワクチン接種回数として、OPVでも3回必要とされてました。

3. DPT、DT
日本ではDPTは合計4回、その後11〜12歳でDT1回ですが、それでは留学先では不足することがあります。また、国内承認されてない3種混合Tdapを要求されることもあります。

4. 麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜ
日本では現在定期接種として麻疹風疹(MR)混合ワクチン2回、水痘ワクチン2回ですが、海外では先進国は勿論のこと、発展途上国でも、麻疹風疹水痘おたふくかぜワクチンは2回が標準です。

5. A型肝炎、インフルエンザ、ヒトパピローマウィルス、髄膜炎菌ワクチンなど
これらは渡航先で要求されたら接種が必要です。

上記以外にも、狂犬病、チフスなど、国によって、滞在先での生活スタイルによって、専門的な知識が必要です。

いずれにしても、留学先、サマーキャンプ先の指示に従って接種する必要があります。

接種しなくても、誰でも登園登校できる日本とは異なり、アメリカに来てもいいけど、大学やサマーキャンプはダメね、ってことです。
 
詳しい先生を受診するようにお勧めします。余り売れない高価な有効期限のあるワクチンを常時在庫するクリニックは少ないので、輸入するにも、何週間か必要です。

可能なら一年前くらいから準備したほうがいいです。駅前留学のように明日からという訳にはいきませんから。

日本渡航医学会のホームページから、相談の乗ってもらえる会員施設を探すといいでしょう。
専門知識は有料が当たり前ですよ。専門家は知識習得、知識更新にお金をかけるものです。